男爵薯
川田龍吉男爵によってアメリカより輸入された男爵いもは、日本国内で最もポピュラーなじゃがいもの品種です。
品質劣化のしにくい男爵いもには、長期間の貯蔵に適した特徴があります。
粉質でホクホクした食感の男爵薯は、粉吹き芋やコロッケなどに使われることが多い種類です。
これに対しておでんや肉じゃがなどの煮込み料理に使うと、荷崩れしやすい難点もあります。
メークイン
男爵薯に続いて人気の高いメークインは、大正5年頃にイギリスより導入された品種です。
男爵いもと比べて遥かにデコボコの少ないメークインには、ピーラーを使って料理初心者でも簡単に皮剥きができるメリットがあります。
粘質の強いメークインは、おでん・グラタン・シチュー・カレーなどの煮込み料理に適した種類です。
しかしそんなメークインには糖分の低さやホクホク感が無い難点もあるため、コロッケなどの揚げ物や粉吹き芋には適さないとされています。
キタアカリ
男爵薯とニツカを交雑させて誕生したキタアカリは、北海道生まれの品種です。
男爵薯と同じようにゴツゴツした見た目のキタアカリには、芽の部分が赤い特徴があります。
実が黄色く男爵よりも甘いキタアカリは、じゃがバターやコロッケ、ポテトサラダなどに適した種類となっています。
インカのめざめ
インカのめざめは、日本で品種登録されたばかりの新しい品種です。
卵型で小ぶりな芋の多いインカのめざめには、濃厚な味わいときめ細やかな舌触りという特徴があります。
またキタアカリと比べて数倍色が濃く、油で揚げても変色しにくいインカのめざめは、フライやポテトチップスにも適した品種として注目度を高めているようです。
とうや
北海道の洞爺にちなんで名付けられた「とうや」は、害虫に強い特徴を持つじゃがいもの品種です。
早く大きく育つ上に、切った後の変色も少ないとうやは、加工用のじゃがいもとしても適した種類となっています。
どちらかと言えば舌触りが滑らかとなるこの品種は、シチューやカレーなどの煮込み料理に適しているようです。
トヨシロ
最後にご紹介するトヨシロは、人気のスナック菓子の原材料にもなっている加工用の品種です。
油で揚げても変色しにくく、糖度の低いトヨシロは、ポテトチップスとして食べても美味しいじゃがいもの種類となっています。
また収穫量も非常に多く、ひとつの芋のサイズも非常に大きいため、加工用の芋としての長所を兼ね備えた存在と位置づけて良いでしょう。